序章:助走
私は、約2年前から、
お茶の稽古、に通っています。
私の好きな本、
「日日是好日」。
お茶のお稽古の場面がたくさん出てきます。
その本のなかで、
お茶のお稽古中に、先生が、
「ここに、居なさい。」
と、生徒さんに指示される場面があります。
お稽古している際に、
生徒さんの気持ちが、
「今、ここ」、になかったことを、
指摘される場面です。
私は、先生の、
まるで全てを見通したような、
全てを包括するような、
この言葉に、
お茶の世界の本質、
を見たような気がしました。
いいえ、
お茶の世界、だけではありません。
人生における処世術、というようなものを、
感じ取りました。
時がたつのは早い、と言いますが、
今、は、
もう、過去、になり、
未来、は、
もう、今、になる。
そこに、
ただいる、
ただある、
ということが、
簡単そうで実は難しい、
と、いうことを思うとき、
「幸せ」、とは、
もっと近くにあるのではないか…、
と、感じるのです。
追っかけたり、
振り返ったり、
なぜ人は、
遠くに「幸せ」、を求めにいくのでしょう。
未来に希望を託したり、
過去の思い出に浸ったり、
それは、生きていくための、
まるでビタミンサプリ。
もっとストイックに、
「今、ここ」、
を意識するならば、
その時に感じたこと、
心が震えたこと、
ふと気づいたこと、
こそが、人生のごちそう。
宇宙からのご褒美。
では、ないでしょうかね。。。